Michele De Lucchi ミケーレ・デ・ルッキ
1951 - | イタリア
デザイナー・建築家
BIOGRAPHY
イタリア出身の建築家・デザイナー。
1969年からフィレンツェ大学建築学科にて、近代建築に異議を唱えた60年代を代表するデザイナー集団「スーパースタジオ」の主導者アドルフォ・ナタリーニのもとで建築を学びます。
ナタリーニの活動を間近で見てきたデ・ルッキはその思想を受け、70年代にはポストモダンの先駆けとされる「スタジオ・アルミア」、80年代には国際的なデザイン集団「メンフィス」の中心人物となり、エットレ・ソットサスやアレッサンドロ・メンディーニらと共に新しい時代を築き上げていきます。
メンフィスでの活動により国際的な知名度を得たデ・ルッキは、1984年に独立し、イタリアの照明メーカーのアルテミデ社などの多くの企業とコラボレーションを果たします。
中でも1987年にアルデミデ社から発表された「トロメオ」は、バネ計りの構造を利用し、工業的で理に適った機能的なデザインから1989年にはコンパッソ・ドーロ賞を受賞。
その後は1992-2002年まで、ソットサスと共に一時代を築いたオリベッティ社のデザインディレクターに就任。2018 年にはイタリアを代表する国際的なインテリア誌「Domus」の編集長に就任するなど、常に時代から求められる存在です。
前述したトロメオなどの工業的なプロダクトとは対照的に、メンフィス時代に発表した宇宙を彷彿させるチェア「ファースト」など我々の想像超えるプロダクトを打ち出し、一方では日本のメガネブランドJINSで一般消費者に向けたプロダクトを手がけるなど、彼のデザインに対するアプローチの多様性は、あらゆるニーズに手を差し伸べてくれます。