1971年に発表された、優美なデザイン。
4 MARIANI が世界的なブレイクのきっかけとなった TUCROMA Chair(トゥクロマ・チェア)は、1971年に発表されました。
その革新的なデザインは今なお人気を博しており、そのシンプルな構造は、4 MARIANI が創業当時からビジネスの中心に据えているサドルレザーの製造技術の高さを引き立たせます。
チューブ状のクロームスチールを使用し、クッションはレザーかファブリックどちらかを選択することが可能。背もたれを固定するための2つのサドルレザーストラップも大きな特徴です。モダンなデザインでありながら貴重な素材を贅沢に使った TUCROMA Chair は、1970〜80年代を代表するインテリアとなりました。
50年前、この素晴らしいモダンデザインと上質な素材が、4 MARIANI 社の未来への道を切り開くこととなります。
ミラノサローネでの発表、訪れる発展への契機。
同年、TUCROMA Chair をミラノサローネに出展、そこで運命の出会いを果たします。マンハッタンにショールームを構え、一般の人々とインテリアデザイナー向けに洗練されたインテリアの普及を掲げていたペース・コレクションのマネージャーである Joe Vitagliano がたまたまミラノサローネの会場を歩いていたのです。
彼は4 MARIANI のブースに着くなり、Guido Faleschini がデザインした TUCROMA Chair を一目で気に入り、その場で6脚オーダーしました。
「デザインは完璧で、アメリカのマーケットにぴったりだと思った。加えて、MARIANIの4人が持つ高い志に感銘を受けたのです。」
Joe Vitagliano は当時を振り返り、後にこのように語っています。
Joe Vitagliano がエージェントとして加わることで、4 MARIANIのアメリカへの道が切り拓かれます。
その後、TUCROMAモデルはアメリカのマーケットで広く受け入れられ、海外への輸出が増えるようになります。
当時アメリカで名の知れたペース・コレクションと1971年のミラノサローネのタイミングで組めたことは、4 MARIANI にとって新しい視点を養い、活躍の場を増やす大きなきっかけとなりました。